加工面の仕上がりの違い|技術情報
Examples of Improvements
加工面の仕上がりの違い
2021.7.1
アクリル加工における加工面の仕上がりについて
アクリル(PMMA)加工において、NC加工(樹脂切削加工)を行った際に削った工具によって加工面の仕上がりは異なります。
鏡面加工の解説でも記載しておりますが、NC加工の中で最も加工面に光沢がある仕上がりは①の単結晶仕上げとなります。
この仕上がりが要求される場合は、アミューズメント機器(ゲームセンター)などで使用されるパネルやカバーなどが多く
人の目に触れる場所に取り付けられる際に単結晶仕上げが要求される事が多くなります。
ダイヤモンド工具は、超硬やハイスなどの金属の工具と違い耐摩耗性に優れている為、寸法安定性が高く
加工図面の寸法公差が厳しい場合にも多く用いられています。
次に、②のPCD仕上げはダイヤモンド仕上げではありますが、単結晶仕上げとは違い 多結晶ダイヤと呼ばれている工具を使用しており、ダイヤモンドの粉末を焼結させて製造された
ダイヤモンドチップを超硬工具の先端に取り付けて加工する方法になります。
単結晶工具同様に耐摩耗性が高く寸法安定性及び、加工面の均一な仕上がりになる為、精密機器や勘合物などの寸法精度を要求される加工品に対して用いられています。
以下の単結晶ダイヤモンド仕上げ以外の3種類は全て写真のように加工面が白くなります。
次に、③の超硬工具 直刃仕上げは 特別加工面の指定がない場合はこの仕上げとなり、安価な工具で加工している事によりコストパフォーマンスが高い工具での仕上がりとなります。
最後の④はノコカット仕上げ 寸法も±1~2mm程度の融通が利き、加工面の仕上がりも不問の場合はこちらの仕上がりとなります。
NC加工はせず、パネルソーというカット専用の設備のみの加工となり、短時間でカットが出来る為加工費は4種類の中で最も安くなります。