研磨磨き(鏡面加工)の種類とその違い|技術情報
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研磨磨き(鏡面加工)の種類とその違い
2019.10.4
研磨磨き(鏡面加工)の種類とその違い
樹脂加工の中でもアクリル(PMMA)加工は、納品先で意匠品として使用される事が多く、加工面に対して磨き加工が必要な商品があります。
磨き加工(研磨磨きや鏡面加工とも言う)の中には、布バフ磨き加工・単結晶加工などがあり、それぞれに特徴が御座います。
①布バフ加工は、加工面を切断・プレナー加工・NC加工した後にサンドペーパーなどで面を滑らかにし、回転している布に加工面を押し当てる事で
摩擦熱で加工面の表面が溶ける事で布バフ加工前の加工面の凸凹を滑らかにし、加工面に光沢をもたせる加工方法です。
メリットは最終的な仕上がりが最も透明度が高く加工出来ます 透明のアクリルを極限まで布バフ仕上げする事で素材の透明度に限りなく近づける事も可能です。
また、段加工がある商品でも布バフが適切に当てれる面であれば加工が可能です。
デメリットは基本的には1個ずつ手加工になる為、自動加工と違い比較的コストが高めになります。
また、製品の穴や抜き窓がある商品では内側の鏡面加工に不向きで加工が出来ないケースが御座います。
②単結晶加工は、NC加工で単結晶ダイヤモンド工具という工具を使用し加工面を仕上げる事で、加工面に光沢をもたせる加工方法です。
メリットは単結晶工具さえあれば、短時間で鏡面加工が可能になり、布バフ加工よりも比較的安価に加工する事が出来ます。
また、工具さえ進入可能な範囲であれば、穴加工や抜き窓の内部の加工面を鏡面加工する事も可能です。
弊社であれば多頭軸加工も可能な為、1軸加工のマシニングセンタよりも効率的に鏡面加工が可能です。
デメリットは単結晶工具が非常に高価であり、専用の単結晶工具が必要な場合、小ロットではコストが合わない場合が御座います。